
インプラント治療は外科手術をともなうため、施術直後には傷口からの出血や痛み、違和感が出る場合があります。
しかし、通常そういった症状は長く続くことはなく、しだいにおさまるものです。
しかし、痛みや違和感が長期にわたったり、さらに悪化したりする場合には何らかの問題が生じている可能性があります。
その際は、一度当院までご相談ください。
インプラントの痛みと違和感のケース

インプラント施術直後の痛みや違和感は一過性のものです。口腔内の状態によりますが、通常は1~2週間のうちに和らいでいきます。もし1~2週間が経過しても症状が緩和しなかったり、悪化したりする場合は、患部が感染症を起こしているか、隣の歯に触れて痛みや違和感が生じている可能性があります。
当院では、こういった術後の不快な症状に対し、以下の確認のうえで適切な処置を行います。
具体的な対応例
- 膿がたまっていないかどうかの確認
- レントゲン撮影による画像確認
- 血液検査による症状の確認
- 心因性の痛みかどうかの確認
- インプラントと隣の歯が接していないか、位置の確認

インプラントはチタンとセラミックでつくられた人工物なので、むし歯に感染することはありませんが、インプラントの周りにあるのは患者さま自身の歯ぐきです。口腔内の清掃状態が悪いとインプラントの根元にプラークがたまり、プラークに棲み付く歯周病菌が繁殖して「インプラントの歯周病」と言える「インプラント周囲炎」という病気にかかってしまいます。
この病気にかかると、インプラントと歯ぐきの間の溝「歯周ポケット」がしだいに深くなっていき、最後には顎の骨が溶かされてインプラントは脱落してしまう恐ろしい病気なのです。
インプラント歯周炎の進行
インプラントを維持している組織は、天然歯よりも歯周病菌に感染しやすいといわれています。しかもインプラント周囲炎は痛みなどの自覚症状がないまま進行しやすいのです。毎日のブラッシングや定期検診などのメインテナンスを受け、インプラントを大切に守っていきましょう。
インプラント周囲炎への対処
インプラント周囲炎は、歯周病と同様の症状が起こることが特徴です。初期段階の自覚症状がほとんどなく、歯ぐきの「腫れ」「出血」「膿が出る」といった症状からはじまり、徐々に顎の骨が溶け、インプラントがグラグラ揺れはじめ、最後には抜け落ちます。
インプラント周囲炎の治療は、正確な診断から。当院では、歯周病検査とほぼ同じ検査を行い、適切に処置します。
インプラント歯周炎を調べる検査
- 歯周ポケットの深さの測定
- 出血や膿の有無の確認
- 歯の動揺度検査
- 細菌検査
- 咬み合わせの確認
- レントゲン撮影による検査
進行段階に合わせた処置
| 歯ぐきの状態 | 処置 |
|---|---|
| 歯周ポケットの深さ ~3mm |
プラークなどの汚れを、PMTCなどの専門的なクリーニングで除去。歯周ポケットが3mm以内であっても、汚れや出血がない場合は処置は不要。 |
| 歯周ポケットの深さ 4~5mm |
PMTCなどの専門的なクリーニングのほか、消毒薬による洗浄が必要。 |
| 歯周ポケットの深さ 5mm~ |
出血があっても、骨が溶けていない場合はPMTCと消毒液による洗浄を行う。出血があり、骨が溶けている場合はそれらの処置に加え、全身または局所(歯周 ポケット内部)に抗生剤を投与。さらに外科的処置によってインプラントにこびり付いた歯石や、感染した歯肉を除去する。場合によってはインプラントを取り 外し、骨の再生手術が必要になる。 |
インプラント周囲炎は予防が一番

せっかく手術をして手に入れたインプラント。長持ちさせるためにも、インプラント周囲炎の予防を心がけましょう。予防は毎日のブラッシングによって、常にプラークを残さない状態を保つことが基本となります。
さらに歯科医院での予防処置を受け、セルフケアだけではゆき届かない部分のケアを受けることも重要です。インプラント周囲炎には初期段階での自覚症状がありません。たとえ異常を感じなくても定期検診を受けて早期発見・早期治療のためにメインテナンスを続けましょう。













